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「自認」と寝取られ――『橘さん』のモノローグについてのノート

 いずれ寝取られ作品におけるモノローグの使われ方について長文を書きたいと思っているのだが、作品論として書くべきか、一般的な表現論として書くべきかまだビジョンがない。とりあえず、いずれ書く長文のためのネタの一つを、簡単なノートとしてまとめることにする。


 モノローグを効果的に使った寝取られ作品の一つにMTSPの『橘さん家の恋愛事情』がある。この作品におけるモノローグの働き方の一つとして、「自認」の表現と私が呼ぶものをここで取り上げ、分析したい。

 この作品は作者のJIN先生本人がネットでも公開している(http://karen.saiin.net/~mitosupa/or02B/)が、このうち、148ページから149ページに書けてのモノローグを見てほしい。ここでは、意に反して恋人以外の男に抱かれ、今まさに膣内射精を受けようとしている熟女が、次のようなモノローグを語っている。

「…でも抜くって
約束…してくれたし…」
「そんな どうしようもない
言い訳を考えながら私は…
逃げ場がないほど突き上げられ
ねじり押し広げられた
子宮口で
軽薄な男の…
あの濃いザーメンを受け入れた」
「その精液は強く長く放出され…
私の支給をスキ間なく満たした…」
「愛するあの子のために準備していた私のお腹を…」
「そんな状況にもかかわらず私は…
腰をひくつかせながら弛緩し…
初めて味わう多幸感に
浸っているだけだった…」


 以上のモノローグについてまず注目すべきはその冗長性である。モノローグのなかで語られている状況説明…射精が進行する様子、ヒロインの性的絶頂など…は、断面図などの技法を獲得して飛躍的に表現力を増した現在のエロ漫画においては全て"絵で"表現できることであり、実際、本作において"絵だけで"すでに表現されていることなのである。つまり、これらのモノローグは絵で一度語られている情報をわざわざ言葉で二度語っているものであり、・可能な限り表現を切り詰めるべし、・可能な限り絵で語るべし、という漫画の一般的な文法から言えば冗長で違法な表現である。



 にもかかわらず、このモノローグは無駄なものではない。本作のエロ漫画としての機能性にとってこのモノローグは不可欠な貢献をしている。どのように?これらのモノローグが、犯されているヒロインが、自分が置かれている状況をはっきりと認識している(「自認」)、ということを表現していることによって、である。一般的に言えば、ヒロインは意識が朦朧としていて、射精がどのように進行しているかをよくわかっていないかもしれない。自分が性的に絶頂していることを、強い精神的抵抗から否認しているかもしれない。だが、本作においては、以上に引用したモノローグによって、ヒロインが自分自身、自分がどのように犯されているのかということや、自分がその責めに屈して絶頂してしまったことをはっきりと認識していることがわかる。つまり、ヒロインの「自認」が表現されている。

 「自認」のプロセスを描くことがエロさを生むのはなぜか?それは、「認識」はすでにある種の「受け入れ」を含むからである。我々は目の前に嫌な光景が広がっていれば目を逸らし、嫌な記憶は抑圧して忘れようとする。つまり、本当に嫌で受け入れがたいものに対しては、それを認識しないという方向で抵抗力を働かせる。逆に言えば、すでに認識してしまっているものについては、我々の抵抗力はもう働いておらず、それを受け入れがたいとは感じていない。低いレベルではあるが、受け入れてしまっているのである。従って、自分が犯されていること、感じてしまったことへの自認は、ヒロインの抵抗力がすでに萎え、自分が犯されていること、自分が性的に感じてしまうことを、すでにある程度受け入れてしまったことを表している。つまり、「自認」は「堕ち」の一形態なのである。ゆえに、ここに堕ちものとしてのエロさが生まれる。



 ここからわかるのは、(寝取られ)エロ漫画において我々は、起こっているセックスを客観的に見て興奮するのではなく、そのセックスをキャラクターがどのように受け止めているかも含めて興奮しているということである。時に女性向けの成人向け漫画やBLに比して男性向けエロ漫画の即物性が語られることがあるが、男性向けであってもこうした精神的側面は非常に重要なのである。

 なおこのような「自認」のモノローグを多用する作家として他に月野定規先生がいる。月野作品における「自認」の現れ方、また『橘さん』におけるモノローグのもっと深い分析などはまた別の機会に行いたい。
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